深沢三穂子 著
A5判/120ページ/本体1400円+税
2005年11月/ISBN 978-4861870125
いまのおもちゃのほとんどはプラスチック製、塩ビやポリスチレンなど発ガン性や環境ホルモンが気になる法規制は? わが子の安全は確保されているの?
多くを製造する中国の状況も取材。そして、木のシンプルなおもちゃを紹介。
実は危ない、おもちゃに関する、はじめての本。
第1章 プラスチック製のおもちゃばかり
おもちゃ売り場はプラスチック製のオンパレード
日本のおもちゃの9割がプラスチック製
赤ちゃんは触覚的世界の住人
セルロイドから塩ビへ
第2章 プラスチックのどこが問題なの?
1 プラスチックの種類と製造方法
<コラム>ちゃんと知ろう、科学物質の毒性
2 製造・使用時の問題点
<コラム>深刻さは河っていない環境ホルモン
3 廃棄段階の問題点
4 日本にはきちんとした法的規制がない
<コラム>科学物質問題市民研究会の活動
第3章 プラスチックおもちゃは怖い!
1 私自身の超強烈な体験
2 おもちゃに使われているプラスチック
<コラム>科学物質の排出と移動を追跡するシステム
3 ミニカーよ、お前もか!
<コラム>こんなにいっぱい、幼稚園・保育園の塩ビ製品
<コラム>日本空気入りビニール製品工業組合の地道な努力
4 乳幼児の乳首やおしゃぶりのシリコーンゴム
第4章 おもちゃの安全は確保されていない
1 おもちゃの規格基準の問題点
2 STマークとCEマーク
3 民間任せの不十分な検査
<コラム>100円ショップのおもちゃ
第5章 世界一のおもちゃ生産基地・中国を訪ねて
1 悲惨な製造現場
2 労働者たちの素顔
3 深刻な環境・健康問題
<コラム>横柄な香港のミニカー・メーカー
<コラム>有害な電子廃棄物が中国へ流入
第6章 こんなおもちゃが欲しかった
1 天然素材の安全なおもちゃ
2 自然こそスーパーおもちゃ
3 「手作り」を大切に!
4 どんなおもちゃを選べばいいの?
<コラム>ドイツのおもちゃ事情
<コラム>お薦めしたい本です
書評オープン 『クーヨン』(2006年1月号より) 『クーヨン』(06年1月号)、『信濃毎日新聞』(06年3月8日)、『静岡新聞』(夕刊・06年4月4日)、『食べもの通信』(06年5月号)、『おもちゃで遊ぼう』(08年・vol.11)、『tocotoco』(09年・vol.5)、『循環とくらし 第4号』(13年3月)などで紹介されました。
日本のおもちゃの9割がプラスチック製ということを知っていますか?
わが子のためにおもちゃ売り場を訪れ、そこにあったおもちゃの安全性の低さに驚いた著者が、プラスチック材質の危険性や、日本のおもちゃの安全規制が外国に比べていかにゆるいかなどを解説。また、100円ショップなどで売られる激安おもちゃが、中国をはじめとするアジアの女性たちの劣悪な労働環境によって生み出されている実情を、著者自ら取材。おもちゃに使われる化学物質への関心だけでなく、それらをつくるひとたちの労働環境を知り、考えてほしいと、消費者たちに訴える。
さらに、どんなおもちゃが望ましいか、天然素材の安全なおもちゃをつくるデザイナーの思いや、販売店も紹介している。