大原悦子 文と絵
小野祐次 写真
四六判/152ページ/本体1800円+税
2005年3月/ISBN 978-4906640898
ローマは大阪である! ノリのいい下町の隣人、おいしい食べ物……。
「すてきなおせっかい」があふれる街で暮らしたハートウォーミングな33章+おまけ。
著者は元朝日新聞記者、評判のエッセイスト。
パリ在住のカメラマンがとらえたイタリアの魅力たっぷりの写真も豊富。
●歌って、演じて、イタリア語/すてきなおせっかい/降ります、降ります!
●朝ごはんにパネットーネ/われらがチャンピオン/17世紀の柱時計
●天使が舞った夜/キノコの王様/太陽さえあれば
●街に教わる色づかい/マンマの宝箱/潮の香りのジェノヴェーゼ
●犬も歩けば……/ジェラートをアイス/お水はどれに?
●花の都の体育会系料理/列はどこ?/村のワイン祭り
●ピアーノ、ピアーノ/八百屋学校の粋な教材/気分は女優
●じーっと、ぱーっと/「お厚い」のがお好き/ローマのナポリ屋
●アパートの鍵貸して/毎日が「スリ」リング/夜ごはんはピッツァ・バッサ
●洞窟のブルスケッタ/そうよ、私はイタリア人/サカナを食べると
●みんなで渡れば怖くない?/頑固オアy時のトマト味/幸せの音
●おまけ:ローマのおすすめレストラン
●あとがき
書評オープン 『朝日新聞』(2005年5月4日より) イタリアの南へ行くほど、トマトはおいしくなる―。食いしん坊で好奇心いっぱいの著者が、2年半ローマに暮らした経験を、楽しい写真と文章でつづった。生活者ならではの視点が新鮮だ。 『毎日新聞』(2005年4月5日より) asahi.com「ニュースの本棚」(05年3月9日)『モダンリビング』(160号)、『ヴァンテーヌ』(05年5月号)、『トランタン』(05年6月号)、『月刊 新潟こまち』(15年11月号)などで紹介されました。
道を間違えたバスの運転手に、乗客たちが指さし示す方向はてんでバラバラ……。不便で非効率的で、騒々しく、つまりは人間的。そんな愛すべき「ローマの平日」をつづったエッセー集だ。豊富な写真と暮らしのひとコマを描くイラストから、街の空気感が伝わってくる。
元新聞記者の著者は、主婦として住み始めた初めての地で、言葉を学び、バスの乗り方を覚え、買い物に緊張する。そしてついには町内の市場で顔なじみの客に。小さな失敗や喜び、発見を積み重ねる毎日から、人を幸せにする都市ローマの素顔が浮かび上がるようだ。
ローマ在住の日本人の間には、『ローマは大阪だ」という説が流布している。理由は、食べ物がおいしくて、どんな店に入っても失敗がないから。著者の紹介する街の味はどれも魅力的。