清水洋 著
A5判/244ページ/本体2800円+税
2004年5月/ISBN 978-4906640775
1965年以降のシンガポールの経済発展における日本の関与をキッコーマン、ポッカ、伊勢丹、ミネベアなど進出日系企業のグローバル経営戦略と同国の観光産業に焦点をあて、膨大な資料と聞き取りから考究。
序 章 都市国家シンガポールと日本
1 シンガポール経済と日本
2 問題の所在と本書の構成
第1章 シンガポールの工業化と進出日系企業
1 輸入代替型工業化から輸出志向型工業化への転換
2 「血債問題」後の日本企業の対シンガポール進出
3 高賃金政策とそのインパクト
4 他の東南アジア諸国への生産の移管
5 アジア通貨・経済危機以降の進出日系企業──中国への生産シフト
第2章 工業化初期に進出した日本企業──ブリヂストンタイヤとトミーを中心に
1 ブリヂストンタイヤ
2 二つの玩具メーカー
第3章 ミネベアのグローバル戦略──シンガポール、タイ、中国を中心に
1 高いアジアの比重
2 シンガポール進出の背景と操業方針
3 効を奏したタイと中国への進出
4 現地人の巧みな活用
第4章 ポッカコーポレーションのアジア戦略──シンガポール、中国、マレーシア
1 シンガポールへの進出
2 中国とマレーシアへの進出
3 ポッカ・シンガポールグループの現状
第5章 キッコーマンの海外戦略とシンガポール
1 欧米における事業
2 シンガポールへの進出
3 オランダ、台湾、中国への進出
4 シンガポールにおけるキッコーマンの重要性
第6章 シンガポールの進出日系小売企業──伊勢丹を中心に
1 伊勢丹のシンガポール進出
2 伊勢丹対高島屋
3 副都心への進出と郊外型店舗の出現
4 大型小売企業の衰退
5 イセタン・シンガポールの成功要因
第7章 観光産業の発展と日本
1 国際観光産業の起源と発展
2 観光戦略の転換
3 アジア通貨・経済危機以降の観光産業
4 SARSとシンガポールの観光産業
終 章 シンガポール・日本関係と中国の台頭
1 本書のまとめ
2 シンガポールにおける日本の「衰退」と中国の台頭
あとがき
引用・参考文献
地図・図表一覧
索引