自然の恵みのやさしいおやつ〈シリーズ・安全な暮らしを創る8〉[3刷]

河津由美子 著
A5判/128ページ/本体1350円+税
2001年12月/ISBN 978-4906640454

からだにやさしく、作るのも簡単。子どもの健康を考えたおやつレシピを、和菓子からケーキまでイラスト入りで紹介。アレルギーが気になる子ども用に卵やバターを使わないで作れるヒントもいっぱい!

目次

手作りのおやつが一番です
お菓子用語の解説
おやつ作りに必要な調理用具
おやつ作りにあると便利な調理器具
手作りのおやつで子どもが変わる

第1章 30分でできる自然派おやつ
 ごまクッキー 練りごまで作れる、コクのあるクッキー
 コーンフレーククッキー フレークのサクサク感が楽しい
 ポテト・ボール カリッとして中身ふんわり
 中身いろいろホットケーキ いろいろな味を楽しもう

 <コラム>この本で使う粉類について

 あんドーナツ ヘルシーなあんを使ったドーナツ
 ミニピザ風 トッピングしだいで、おやつにも軽食にも
 タコ焼きジュージュー わんぱく盛りにボリュームおやつ
 ジャガイモのお焼き 簡単にできておなかも満足
 中身いろいろ蒸しパン どんな具を入れてもOK、やみつきになるおいしさ
 サツマイモのクリーム煮 おイモ好きにはたまらない、アツアツをどうぞ
 サツマイモとリンゴのグツグツ煮 バター・牛乳なしで!
 五平もち もちの甘辛さとクルミの香ばしさが合う

 <コラム>なるべく粗製糖を使い、量は控え目に

 即席しる粉 ゆで小豆缶とクイック白玉を使って
 簡単わらびもち 口の中でスーッととろける涼やかな味
 エビせん ちょこっと残ったごはんがおいしく変身
 小魚&お芋チップス カリカリ食べられるカルシウム
 ミルクプリン 簡単にできて、さっぱり味
 カボチャプリン 卵も牛乳も使わないから、アレルギーの子にも安心
 アップル寒天 すり下ろしりんごの歯触りがおいしい
 黒糖寒天 なつかしくてやさしい味
 アガー・オレンジゼリー ゼラチンを使わないゼリー
 ヘルシーアイスクリン 混ぜるだけ、シャリシャリとした仕上り

 <コラム>子どもとクッキング

第2章 昔ながらのやさしいおやつ
 イチゴ大福 イチゴとあんの絶妙コンビ
 豆大福 豆の食感を楽しもう
 ごま大福 濃厚なごまの風味
 手作りの粒あんとこしあん ひと手間かけるだけ。できたてのおいしさにびっくり!
 みたらし団子 蜜の甘さと団子のモチモチ感を味わう

 <コラム>市販のお菓子には、いろいろな問題がある

 大学イモ 新鮮なおイモで、皮付きのままどうぞ
 サツマイモようかん 超簡単! さっぱり味のイモようかん
 イモまんじゅう おイモの甘さだけの素朴なおやつ
 醤油もち ほのかな醤油の香りが香ばしい
 ごませんべい 歯ごたえのある食感を味わおう
 ごま板 簡単にできて、あとをひくおいしさ
 中身いろいろ蒸しまんじゅう 野菜の具が合う、お焼き感覚のまんじゅう
 モチキビまんじゅう 雑穀のモチキビと切り餅を使って
 あんこ玉 上品な和菓子も短時間で簡単に

 <コラム>電子レンジ、容器、ラップの安全性に配慮しよう

 ういろう2種 モチッとした歯ごたえがなつかしい
 かるかん 九州地方のなつかしいおやつ

 <コラム>バター、マーガリン、油の選び方

第3章 おもてなし・行事のおやつ
 バースデーケーキ 豆乳やマーガリンでヘルシーに作ろう
 福は内おこわ 豆まきがすんだらアツアツのおこわをどうぞ
 バレンタインデーチョコ&クッキー フルーツやアーモンドにチョコ・コーティング
 桜餅 ひな祭りに欠かせない一品
 柏餅 子どもの日に親子で作りたい
 水まんじゅう 水まんじゅうのもとをうまく使って、簡単に
 夏のヘルシーケーキ2種 新鮮な夏の素材で、とびきりのおもてなし

 <コラム>有機栽培の国産物を使おう

 葛餅 男性にもファンが多い。手作りでどうぞ
 カボチャケーキ ほんのり甘くて飽きない味
 ニンジンケーキ 子どもが喜ぶオレンジ色
 紅茶ケーキ 上品な香りと味
 キビ入りおはぎ キビのつき具合はお好みしだい
 月見団子 ススキを飾って、秋の風物詩
 スイートポテト バターなしで作る、あっさり味
 ハロウィンのカボチャパイ カボチャパイを真ん中にハロウィンパーティ
 栗蒸しようかん 市販品では味わえない素朴な味と風味
 お芋しる粉 あんをひとさじ加えるだけで、ぐんと味がひきたつ
 ブッシュ・ド・ノエル リスマスの人気ケーキ

安全な食材が手に入る生協・宅配&共同購入会・店舗一覧

書評

書評オープン


  卵や牛乳など食物アレルギーをもつ子どもたちにとって、市販の菓子は口にできないことが多い。それでも、おやつを楽しんでもらおうと、素材を選んだケーキやおやつのレシピ集の発行が続いている。著者はいずれもアレルギー症状を、もつ子どもを育てた母親。「レシピを参考に、子どもの事情に合わせて工夫してほしい」とエールを送っている。
「自然の恵みのやさしいおやつ」(コモンズ)は、11月10日に刊行された。著者の河津由美子さん(53)は、24歳と23歳の2人の息子の母親。息子たちが幼いころ、アトピー性皮膚炎とぜんそくのアレルギー症状に悩まされ、市販のおやつの代わりに、本を見ながら手作りのおやつを作っていた。
子どもたちに手がかからなくなったころから、洋和菓子、製パンの勉強をし、現在は、自宅などで教えている。アトピー性皮膚炎の患者団体の集いで知り合ったフリーの編集者と、「健康にやさしいおやつのレシピ集を作ろう」と1年ほどの準備を経て、発行にこぎつけた。
蒸しパン、ごまクッキーなど30分ほどでできる手軽なものや、ういろう、桜もちといった和菓子まで、収録したレシピはバラエティーに富んでいる。「アレルギーはないが子の健康に気遣う親にも使ってもらえる本にしたい」と、卵、牛乳を使うおやつも入れたが、できるだけ代替レシピをつけた。

『朝日新聞』(2001年11月28日より)


 「手作りしたい、でも手間がかかる」の心配は無用の、ほとんどが30分でできあがるアレルギーをもつ子どもも喜んでおいしく食べられる卵やバターを使わない代替レシピのおやつが満載。
かわいい「ドングリちゃん」が、全レシピで料理の作り方を説明するイラストが楽しい。遺伝子組み換え食品や食品添加物、輸入物の危険性などについてのコラムも充実しており、著・編者らの子へのあふれるほどの思いがつまっている。

『子どもと健康』68号(2002年)


このほかに、『灯台』(02年3月号)、『笑う食卓』(Vol.2、05年4月)でも紹介されました。