内田啓一(宮崎日日新聞記者)著
四六判/192ページ/本体1600円+税
2005年8月/ISBN 978-4861870101
脳神経疾患で突然倒れた若き新聞記者は、一ヵ月の意識不明を経て職場復帰を果たす。
死の淵からの生還は、医療スタッフの献身と周囲の支えのお陰だ。
徹底取材で回復過程・リハビリ・現在を、本人が描いた闘病記。
はじめに
第1章 意識は九九%もどらない
断片的な記憶 泡を吹いて倒れていた私 開いていた瞳孔
手術は成功したものの…… あきらめてはいけない 駆けつける友
看病生活 植物人間 パスタ君 回復の兆し
第2章 一進一退
妻の献身 意識レベルが上がる 四七日目に食べたプリン
チューブからの解放 徐々に意識が戻る コミュニケーションに苦労
記憶力の不安 はじめて書いた文字は「竹中」 しゃべれた、自分で食べられた
リハビリ開始 本格的リハビリのために転院
第3章 リハビリに励む
ナースコール マッサージとヘッドギア うれしい見舞い
歩行訓練と作業療法 パソコン練習に真剣に取り組む 頭蓋骨が入った
尿器と失禁 便秘に苦しむ 時間がかかった食事 一〇キロ近く太る
いまも後が残る褥創
第4章 回復の実感
短下肢装具で歩く 作業療法の時間を延長 はじめての外食
四カ月ぶりの自宅 年賀状をつくる 職場を訪れ、忘年会に参加
二泊三日の東京 ほんま、よかったな 退院が秒読みに
第5章 みんなのおかげで
七ヵ月目の退院 労災申請への協力 高校時代の仲間たち
努力の大切さと周囲のありがたさ まだまだ身障者に冷たい社会
予想を超える回復の理由 妻といっしょにがんばる
第6章 「ふつう」をめざして
仕事への復帰 連載への大きな反響 働く喜び 体をつくり直す
自転車を乗りこなし、運転免許を更新 右半身に残るマヒとバランスの悪さが課題
最大の悩みは目の障害 記憶力が戻らない 感謝していること、でも寂しいこと
体験にもとづくアドバイス
あとがき