植田武智 著
A5判/128ページ/本体1400円+税
2005年11月/ISBN 978-4861870132
ダイエット、栄養補給、美肌、肝機能強化……売り上げが伸び続ける健康食品。
みんな気軽に摂っているけど、ホントに安全なの?気になる健康食品のすべてを徹底取材!
被害の状況、制度の問題点、人気食品の実態、騙されない選び方など、役に立つ一冊。
まえがき
第1章 健康食品で病気になる!
1 アマメシバが原因で呼吸困難
2 個人輸入ダイエット食品で3人が死亡
3 DHCのダイエット用サプリメントで肝機能障害
4 「肝臓に効く」ウコンで死亡
第2章 効かない・売れない医薬品がサプリメントに
1 無理に摂っても意味がない
2 効かない薬がサプリメントになったコエンザイムQ10
3 売れない薬がサプリメントになったα-リポ酸
第3章 健康食品制度のここが問題
1 一般用医薬品の2・7倍の市場規模に成長
2 健康食品って何だ?
3 ビタミンやミネラルなどを補充する栄養機能食品
4 過剰な期待は禁物の特定保健用食品
5 危険な「いわゆる健康食品」
6 「いわゆる健康食品」は8割以上が表示違反
7 本当は被害は少なくない
第4章 外国ではどう規制されているのか
1 サプリメント天国アメリカの悲劇
2 医薬品として規制するカナダ
3 EUの基本は医薬品としての規制
4 外国の規制から学ぶべきこと
第5章 外国ではどう規制されているのか
1 「いわゆる健康食品」をどう取り扱うか
2 特定保健用食品制度の規制緩和
3 悪用を防ぐための栄養機能食品の制度改正
4 強制力のない「いわゆる健康食品」のガイドライン
第6章 あなたの食べている健康食品は大丈夫?
1 薬の作用に影響する
2 脂肪がつきにくい花王のエコナに発がん性の疑い
3 ビタミンの摂り過ぎは危険
4 飲むヒアルロン酸で肌はうるおうか?
5 グルコサミン・コンドロイチンでぜんそくが悪化
6 サメの軟骨にガンの抑制効果は本当にあるのか
7 大豆イソフラボンの環境ホルモン作用
第7章 外国ではどう規制されているのか
1 制度の改正が必要
2 健康情報の真偽を自分で調べる
3 気軽に相談できる専門家をもつ
健康食品の有効性を評価するフローチャート
健康食品に関する年表
書評オープン 『日本農業新聞』(2005年11月21日より) 「健康や美容」など、さまざまな効能がうたわれる健康食品。だがダイエット食品で死亡者がでるなど、深刻な健康被害もでている。 『朝日新聞』(2005年11月30日より) 『日本農業新聞』(05年11月21日)、『朝日新聞』(05年11月30日)、『月刊ガバナンス』(05年12月号)、『田舎暮らしの本』(06年2月5日)、『河北新聞』(06年1月14日)、『週刊現代』(06年1月21日号)、『クーヨン』(06年2月3日)、『読売新聞』(06年3月2日号)、『静岡新聞』(夕刊・06年5月15日・共同通信配信記事)、『神戸新聞』(06年5月15日)、『信濃毎日新聞』(06年5月16日)、『京都新聞』(06年5月23日)、『週刊金曜日』(06年6月2日号)、『新潟日報』(06年6月25日)、『ふぇみん』(08年6月5日号)で紹介されました。
ダイエット、栄養補給、病気予防に健康食品を気軽に摂っているが、本当に大丈夫なのか?
健康食品だから大丈夫という神話は崩れかけている。呼吸困難になったり、ダイエット用サプリメント(栄養補助食品)で肝機能障害が出たり、効かない、売れない医薬品がサプリメントとして店頭に並んだりする。
これまで、健康食品でどんな問題が起きてきたのか。日本の制度にはどんな問題があるのか。安全性に考慮した健康食品はどう選べばよいのかを教えてくれる。
著者は、04年まで日本子孫基金(現・食品と暮らしの安全基金)に勤務し、現在はフリーのジャーナリスト。「消費者は健康食品に対して、食品のような安全性と医薬品のような効果の両方を期待するが、本当に摂取する必要があるのか。逆効果になることはないのか」と国内外の課題を取材した。
実際の商品をあげて、「安全性に関する実験データが不十分」などど指摘。一方で、流行のように健康食品を食べたり飲んだりする消費者の過度の健康志向に警笛を鳴らす。……