本来農業宣言

宇根豊・木内孝ほか編著
A5判/224ページ/本体1700円+税
2009年10月/ISBN 978-4861870644

持続可能な社会のためには、農業が変わらなければならない
本来農業とは、自然が本来もつ循環力と生命維持機能を活かして、長期にわたる経済価値を生み出し、人びとに豊かな生活をもたらす農業
18のカッコいいモデルと10の斬新な提言!

目次

プロローグ もう一つの農業から本来農業へ 

第1章 農業って本当にオモシロイ
1.誰もやらなかったことをやる
サラダボウル(山梨県中央市)
白石農園・大泉 風のがっこう(東京都練馬区)
金沢農業・金沢大地(石川県金沢市)
興農ファーム(北海道標津町)
ベルグアース(愛媛県宇和島市)
横山農園(愛知県豊明市)

2.地域に広がる有機農業
高畠町有機農業推進協議会(山形県高畠町)
霜里農場(埼玉県小川町)
福井県池田町

3.JAだって捨てたもんじゃない
JAささかみ(新潟県阿賀野市)
JAやさと(茨城県石岡市)

4.食と農を結ぶエコビジネス
伊賀の里モクモク手づくりファーム(三重県伊賀市)
木次乳業(島根県雲南市)
ティア・もったいない食堂(熊本市)

5.農の応援団、養成します
愛媛県今治市
恵泉女学園大学(東京都多摩市)
半農半X研究所(京都府綾部市)

第2章 そもそも本来農業ってなんだろう
1.持続可能な農業を本流にするために
2.日本の農と食の根源的な問題
3.3つの価値を満たす持続可能な農業
4.本来農業の考え方・世界観・自然観
5.本来農業における農業の価値
6.本来農業における農法・農業技術の捉え方

第3章 農を大切にする日本に変える10の提言

第4章 農業のデータをこれだけは知っておこう
1.食料生産と消費の変化
2.日本農業と自然環境
3.日本農業の社会的一と課題

エピローグ 種採りのロマン
あとがき 大原興太郎

編著者プロフィール

木内 孝 NPO法人フューチャー500理事長
田中 進 サラダボウル代表
瀧井宏臣 ルポライター
吉野隆子 NPO法人全国有機農業推進協議会理事
山口一彦 ベルグアース社長
榊田みどり 農業ジャーナリスト
宇根 豊 NPO法人農と自然の研究所代表
中村数子 フリーライター・編集者
大江正章 コモンズ代表
新田穂高 フリーライター
澤登早苗 恵泉女学園大学・大学院准教授
塩見直紀 半農半X研究所代表
ピーターD.ピーダーセン イースクエア社長
大原興太郎 三重スローライフ協会理事長
古沢広祐 國學院大学教授
石黒 功 イシグログループ代表
本野一郎 NPO法人兵庫県有機農業研究会理事長
岩崎正利 農業

書評

 

書評オープン


タイトルの「本来農業」とは、自然が本来有する循環力を活かしつつ、長期にわたり経済価値を生み出し、すべての人々に豊かな生活をもたらす農業――との意味。有機農業や持続可能な農業との言葉を使わなくても、農業には、もともと前述した内容を含んでいる、と言うのだろう。
本書の大部分は、各地で「本来農業」に取り組む個人、JAなどの18事例を紹介する。登場するのはJAやさと(茨城)、JAささかみ(新潟)、伊賀の里モクモク手作りファーム(三重)、木次乳業(島根)など。農業への考え方もさまざまだが、いずれも農業への熱い情熱をもっている。新たな「農の世界」を知るにはいい参考になる。
このほか、「農を大切にする日本に変える10の提言」として、宇根豊氏ら9人がそれぞれ主張を述べる。

『日本農業新聞』09年10月12日より


地球と地域の未来に配慮した本来の農業を取り戻そう―。そんな意識を共有する生産者やライターらが、各地の取り組みを紹介。直売、体験農園、地産地消をバランスよく実現する東京の農家、「少量多品目」が主流の有機農業を核としながら大規模経営に励む金沢市の男性らが登場する。
ある農家の「もっとも古い産業でありながら、もっtもフロンティアな仕事かもしれない」との言葉が印象的。農を大切にする日本に変えるための10の提言も行う。(共同通信配信記事『秋田魁新報』『信濃毎日新聞』『中国新聞』09年10月18日より)

共同通信配信記事『秋田魁新報』『信濃毎日新聞』『中国新聞』09年10月18日より


『日本農業新聞』(09年10月12日)、共同通信配信記事(『秋田魁新報』『信濃毎日新聞』『中国新聞』『河北新報』(09年10月18日)、『南日本新聞』『新潟新報』(09年10月25日))、『民主』(219号、09年10月23日)、『ガバナンス』(No.103、09年11月号)、『出版ニュース』(09年11月下旬号)、『自然と人間』(09年12月号)、『日本農業新聞』(09年12月30日)で紹介されました。